Ⅰ)天の至宝展 2020
天の至宝展2020では、そのペルセウス座にある星雲
「カリフォルニア星雲」を展示いたします。
Ⅱ)ペルセウス座 カリフォルニア星雲
和歌山県みなべ町へ遠征し、カリフォルニア星雲を撮影してまいりました。
この星雲は肉眼では見えませんが、
撮影するとエイチツー領域と呼ばれる赤い姿が確認できます。
備忘録として、撮影データを記載します。
【撮影対象】ペルセウス座 カリフォルニア星雲(NGC 1499)
【撮影日】2020年11月15日(日)
【撮影地】和歌山県みなべ町
【撮影機材】
①カメラ Canon EOS 6D(冷却改造)
②レンズ Mamiya A 300mm F2.8 APO
③赤道儀 Vixen GPD
【気温】9℃
カリフォルニア星雲です。
名前の由来は、米国のカリフォルニア州の形に似ているから、とされています。
「いや、それを言うなら、島根県の形に似ている!」という日本人もいるとか。
その気持ちはよくわかります。
この星雲、1884年(明治17年)に発見されたのですが、
発見者はアメリカ人です。
米国の天文学者、エドワード・エマーソン・バーナードが発見しました。
そういうわけで、命名の際、どうしても自国優先になりますね。
私の撮影機材です。
天体写真は淡い光を被写体とするため、
光をできるだけ多く取り込むためには長時間の露光が必要となります。
露光中に星は日周運動で動いていきますから、
星を点として写すためには、星の動きを追いかける機械が必要となります。
この機械を赤道儀といいます。
写真でいうところの、白い機械が赤道儀です。
赤道儀は星の動きを追尾するためにあります。
日周運動の軸となる「天の北極」にきちんと合わせるのがポイントです。
これを「極軸合わせ」(Polar Alignment)といいます。
被写体(今回はカリフォルニア星雲)にカメラを向けるのは、
極軸合わせが終わってからとなります。
手間のかかる撮影だけに、撮影が成功した時の喜びはひとしおです。
Ⅲ)京都 下鴨神社
まず、境内参道の「糺の森」(ただすのもり)を散策しました。
早朝の糺の森。ゆったりと森林浴を楽しめます。
森の精霊が心を癒してくれます。
ひんやりとした朝風が、森の香りを運んで心地よい。
晩秋に萩の花とは珍しい。
楼門の門塀から望む社殿。日本の美を感じます。
下鴨神社の御由緒です。世界文化遺産として日本の誇る宝です。
銀杏の黄色が印象的。
鮮やかであるが故に悲しい色。散った後の冬の到来を想起させます。
空を見上げると、色の競演でした。
御朱印にも描かれる神紋「双葉葵」のステッカーです。
そういった経緯もあり、
撮影成功の感謝を申し上げる目的で、撮影後、下鴨神社を参拝する。
これがマイルール(my own personal rule)となっています。
この11月で王立美術館の設立満一周年を迎えました。
コロナ禍からの力強い回復を祈念し、
ここに「天の至宝展 2020」を開催します。