【銘柄格付】 総括 2019 -傾向分析-
執事ドルチェには、
2020年1月8日(水)銘柄格付の総括の際、
次のように調査を命じていた。
もっと違う切り口から分析してみたい。
例えば、S&P500指数をアウトパフォームする銘柄には、どんな共通項が見いだせるのか?
傾向を探ることにより、勝率を高めることができるかもしれない。2020年1月8日(水)投稿記事 【銘柄格付】 総括 2019 より引用
2020年1月8日(水)投稿記事 【銘柄格付】 総括 2019
グラフにまとめましたので御高覧ください。
銘柄格付した全71銘柄を、大きく二つに分類したわけね。
指数をアンダーパフォームしている銘柄(34銘柄)と、
反対にアウトパフォームしている銘柄(37銘柄)と。
面白い。さて、どんな傾向が読み取れるだろうか。
次のことが言えるのではないかと考えております。
①売上高が一貫して増加しているにもかかわらず、
指数をアンダーパフォームする銘柄も一定数存在する。
ただし、傾向として、
売上高の増加はパフォーマンスに良い影響を与えることが多い。
②フリーキャッシュフローが一貫して増加している銘柄は、
指数をアウトパフォームしている。
③増配はパフォーマンスと無関係である。
アンダー/アウトともに、ほぼ同確率で発生しているため。
④売上高に占めるフリーキャッシュフローが20%以上の場合、
傾向として、パフォーマンスに良い影響を与えることが多い。
ただし、売上高ほどの影響力はない。
こういった傾向分析はとても重要なことで、
感情論や期待論でどの銘柄が良いか悪いかを論じることが、
いかに不毛かをあらためて実感する。
銘柄格付について、今後も傾向分析を毎年続けることにしよう。
今回分類したアウトパフォーム銘柄とアンダーパフォーム銘柄を示して差し上げて。
今回の傾向分析で、私が特に注目したところ。
②フリーキャッシュフローが一貫して増加している銘柄は、
指数をアウトパフォームしている。
これに該当する銘柄を一覧で示すように。
それでは、多少長くなりますが、
「指数アウトパフォーム銘柄」、
「指数アンダーパフォーム銘柄」、
「フリーキャッシュフロー増加銘柄」の順に、一覧で示します。
※下記リンクをクリックすると内容を確認できます。
直近五年でS&P500指数をアウトパフォーム(37銘柄)
【銘柄格付】 マスターカード【MA】Mastercard Inc. 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 ホーム・デポ【HD】The Home Depot Inc. 2019年8月28日終値
【銘柄格付】 モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン【LVMH】Moet Hennessy Louis Vuitton SE 2019年9月25日終値
【銘柄格付】 エヌビディア【NVDA】NVIDIA Corporation 2019年11月27日終値
【銘柄格付】 ブロードコム【AVGO】Broadcom Inc. 2019年11月27日終値
【銘柄格付】 アクセンチュア【ACN】Accenture plc 2019年11月27日終値
【銘柄格付】 アドビ【ADBE】Adobe Inc. 2019年8月26日終値
【銘柄格付】 ビザ【V】Visa Inc. 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 スターバックス【SBUX】STARBUCKS CORP 2019年9月10日終値
【銘柄格付】 ロッキード・マーティン【LMT】Lockheed Martin Corporation 2019年10月2日終値
【銘柄格付】 レイセオン【RTN】Raytheon Company 2019年10月4日終値
【銘柄格付】 ハンティントン・インガルス・インダストリーズ【HII】Huntington Ingalls Industries, Inc. 2019年10月9日終値
【銘柄格付】 フェイスブック【FB】Facebook Inc. 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 アルファベット【GOOGL】Alphabet Inc. 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 アマゾン・ドットコム【AMZN】Amazon.com Inc. 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 CBREグループ【CBRE】CBRE Group, Inc. 2019年10月16日終値
【銘柄格付】 マイクロソフト【MSFT】Microsoft Corporation 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 テキサス・インスツルメンツ【TXN】Texas Instruments Incorporated 2019年11月29日終値
【銘柄格付】 ボーイング【BA】The Boeing Company 2019年8月30日終値
【銘柄格付】 ウォルト・ディズニー【DIS】The Walt Disney Company 2019年8月27日終値
【銘柄格付】 アップル【AAPL】Apple Inc. 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 シスコシステムズ【CSCO】Cisco Systems, Inc. 2019年9月9日終値
【銘柄格付】 ネクステラ・エナジー【NEE】NextEra Energy, Inc. 2019年9月30日終値
【銘柄格付】 ノースロップ・グラマン【NOC】Northrop Grumman Corporation 2019年10月4日終値
【銘柄格付】 エアバス【Euronext: AIR】Airbus SE 2019年10月14日終値
【銘柄格付】 マリオット・インターナショナル【MAR】Marriott International, Inc. 2019年10月21日終値
【銘柄格付】 フィデリティ・ナショナル・インフォメーション・サービシズ【FIS】Fidelity National Information Services, Inc. 2019年12月2日終値
【銘柄格付】 JPモルガン・チェース【JPM】JPMorgan Chase & Co. 2019年12月13日終値
【銘柄格付】 バンク・オブ・アメリカ【BAC】Bank of America Corporation 2019年12月13日終値
【銘柄格付】 キャピタル・サウスウェスト【CSWC】Capital Southwest Corporation 2019年8月23日終値
【銘柄格付】 マクドナルド【MCD】McDonald’s Corporation 2019年8月30日終値
【銘柄格付】 ダナハー【DHR】Danaher Corporation 2019年8月30日終値
【銘柄格付】 プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)【PG】The Procter & Gamble Company 2019年9月3日終値
【銘柄格付】 アドバンスト・マイクロ・デバイシズ【AMD】Advanced Micro Devices, Inc. 2019年9月16日終値
【銘柄格付】 ネスレ【NESN】Nestlé S.A. 2019年10月11日終値
【銘柄格付】 ヒルトン・ワールドワイド【HLT】Hilton Worldwide Holdings, Inc. 2019年10月18日終値
【銘柄格付】 ソニー株式会社【JPX: 6758】Sony Corporation 2019年12月26日終値
直近五年でS&P500指数をアンダーパフォーム(34銘柄)
【銘柄格付】 ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス【WBA】Walgreens Boots Alliance, Inc. 2019年9月17日終値
【銘柄格付】 アッヴィ【ABBV】AbbVie Inc. 2019年9月18日終値
【銘柄格付】 日本リート投資法人【JPX: 3296】NIPPON REIT Investment Corporation 2019年11月14日終値
【銘柄格付】 ベクター・グループ【VGR】Vector Group Ltd. 2019年11月22日終値
【銘柄格付】 ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ【DFS】Discover Financial Services 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 テスラ【TSLA】Tesla, Inc. 2019年10月1日終値
【銘柄格付】 ジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】Johnson & Johnson 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】British American Tobacco p.l.c. ADR 2019年10月31日終値
【銘柄格付】 フィリップ・モリス・インターナショナル【PM】Philip Morris International Inc. 2019年11月26日終値
【銘柄格付】 ブラックロック【BLK】Blackrock Inc. 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 エクソン・モービル【XOM】Exxon Mobil Corporation 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 アルトリア・グループ【MO】Altria Group Inc. 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 ベライゾン・コミュニケーションズ【VZ】Verizon Communications Inc. 2019年8月29日終値
【銘柄格付】 インテル【INTC】Intel Corporation 2019年9月4日終値
【銘柄格付】 IBM【IBM】International Business Machines Corporation 2019年9月11日終値
【銘柄格付】 コカ・コーラ【KO】The Coca-Cola Company 2019年9月13日終値
【銘柄格付】 ペプシコ【PEP】PepsiCo, Inc. 2019年9月13日終値
【銘柄格付】 ティファニー【TIF】Tiffany & Co. 2019年9月24日終値
【銘柄格付】 ゼネラル・ダイナミクス【GD】General Dynamics Corporation 2019年10月3日終値
【銘柄格付】 BAE システムズ【LSE: BA】BAE Systems plc 2019年10月11日終値
【銘柄格付】 日本たばこ産業株式会社【JPX: 2914】JT: Japan Tobacco Inc. 2019年10月29日終値
【銘柄格付】 三菱地所株式会社【JPX: 8802】Mitsubishi Estate Co., Ltd. 2019年11月8日終値
【銘柄格付】 パナソニック株式会社【JPX: 6752】Panasonic Corporation 2019年11月29日終値
【銘柄格付】 オラクル【ORCL】Oracle Corporation 2019年8月30日終値
【銘柄格付】 クラフト・ハインツ【KHC】The Kraft Heinz Company 2019年8月23日終値
【銘柄格付】 アラガン【AGN】Allergan plc 2019年9月20日終値
【銘柄格付】 ゼネラル・エレクトリック【GE】General Electric Company 2019年9月27日終値
【銘柄格付】 レオナルド【BIT: LDO】Leonardo S.p.A. 2019年10月15日終値
【銘柄格付】 ソフトバンクグループ株式会社【JPX: 9984】SBG: SoftBank Group Corp. 2019年10月25日終値
【銘柄格付】 三菱重工業株式会社【JPX: 7011】MHI: Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. 2019年10月25日終値
【銘柄格付】 ユナイテッド・テクノロジーズ【UTX】United Technologies Corporation 2019年10月25日終値
【銘柄格付】 味の素株式会社【JPX: 2802】Ajinomoto Co., Inc. 2019年11月28日終値
【銘柄格付】 本田技研工業株式会社【JPX: 7267】Honda Motor Co., Ltd. 2019年12月23日終値
【銘柄格付】 京セラ株式会社【JPX: 6971】KYOCERA Corporation 2019年12月25日終値
【フリーキャッシュフロー】直近五年で一貫して増加(11銘柄)
【銘柄格付】 マスターカード【MA】Mastercard Inc. 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 ホーム・デポ【HD】The Home Depot Inc. 2019年8月28日終値
【銘柄格付】 モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン【LVMH】Moet Hennessy Louis Vuitton SE 2019年9月25日終値
【銘柄格付】 エヌビディア【NVDA】NVIDIA Corporation 2019年11月27日終値
【銘柄格付】 ブロードコム【AVGO】Broadcom Inc. 2019年11月27日終値
【銘柄格付】 アクセンチュア【ACN】Accenture plc 2019年11月27日終値
【銘柄格付】 アドビ【ADBE】Adobe Inc. 2019年8月26日終値
【銘柄格付】 マイクロソフト【MSFT】Microsoft Corporation 2019年8月16日終値
【銘柄格付】 テキサス・インスツルメンツ【TXN】Texas Instruments Incorporated 2019年11月29日終値
【銘柄格付】 ボーイング【BA】The Boeing Company 2019年8月30日終値
【銘柄格付】 ウォルト・ディズニー【DIS】The Walt Disney Company 2019年8月27日終値
所感
ボーイング【BA】等、直近一年でパフォーマンスが優れない銘柄も一部存在するが、
概して良好なパフォーマンスを示している。
我々の米国株ポートフォリオ「薔薇の艦隊」は、
旗艦三銘柄と護衛艦一銘柄の合計四銘柄で構成されているが、
そのうち、二銘柄、第二副旗艦マスターカード【MA】と、
主旗艦マイクロソフト【MSFT】がここに含まれている。
一方、第一副旗艦ビザ【V】は選に漏れたが、
昨秋来、「成長軌道」から逸脱した感があるのも、
このパラメーターに相関があるのかもしれない。
興味が尽きない世界だ。
もう一つ選に漏れた、
護衛艦ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ【DFS】については、
もともと「成長軌道」を期待していない。
運用の基本方針に示しているように、
あくまでも、配当再投資を通じて「複利効果」を検証するのが目的だ。
いずれにせよ、ポートフォリオの最適化を図ることは重要であり、
その手法として、銘柄格付と傾向分析は非常に有効なツールであると評価する。
銘柄格付の傾向分析、ようやくまとまりました。