【底値を測る万能な指標は存在しない】ペリドットウェーブの弱点
公平を期すため、
前回の補足として、ペリドットウェーブの弱点を説明します。
2008年11月21日に底値をつけました。
当時を振り返ると、
堀古英司さんが「底が抜けた状態」
と経済番組で解説していたのを思い出します。
チャートからも、底が抜けた状態がよくわかります。
「百年に一度」と形容されるにふさわしい異常事態でした。
私は前回の説明で、こう言いました。
「底値買いの好機は、株価がペリドットウェーブを下回ったとき」
その通りに底値買いを実行していたら、どうなっていたでしょうか?
底値で買いを入れたつもりが、まだまだ下がる。
いつまでも、どこまでも、深く深く下がり続けていく。
まさに、底なし沼の様相でした。
リーマンショックの事例から得られる教訓はなんでしょうか?
それは「一度に全力買いしないこと」に尽きます。
手元の資金が枯渇しないようにすること。
より深い底値があると想定して、
そのときにロングエントリーできるようにするため、
余力を確保しておくことが大切です。
このことに関連して、最近私が強く感じるのは、
ペリドットウェーブならペリドットウェーブ、底値のアラームが鳴った時点で、
余力の資金をロングエントリーにどれだけ割り当てるべきなのか?
どれだけ余力を残すべきなのか?
これは底値判定とは別次元の課題なのでは?
と感じています。
これについては、また今後の考察で取り上げていく予定です。
お楽しみに。
さて、次に、クリスマスショックを見てみましょう。
2018年12月24日に底値をつけた暴落です。
クリスマスショックと呼ばれています。
そんなに昔の話ではない暴落なのですが、
昨年のコロナショックが強烈すぎたためか、
最近ではあまり話題に挙がることも少なくなりました。
クリスマスショックの特徴は、緩慢なる暴落。
だらだら下げ続け、知らないうちに底値をつけて、
だらだら戻していった、そんな暴落でした。
それでも、直近最高値からの下落率(ザラ場ベース)は23.4%でした。
これはナスダック100【NDX】の暴落のなかでは、
比較的大規模なものといえます。
こういった緩慢な暴落こそ、厄介です。
底値の判断が難しい。
「売られ過ぎ」の明確なエビデンスが得られにくいからです。
だらだらした下落だったため、
移動平均からの乖離率もほどほどに低く推移しました。
結局、ペリドットウェーブ(MA50マイナス20%)に達しないまま、
底値をつけてしまったのです。
このように、クリスマスショックにおいて、
ペリドットウェーブは底値判定にうまく機能しませんでしたが、
これを補う意味で、うまく機能したのが、
もうひとつの指標「マリアRCI」でした。
次回は、マリアRCIについて、説明させていただきます。
最後に、底値買いのタイミングを探るため、
これからも可能性を追求してまいります。
これに関連し、良い機会ですので、私、エディの語録を残したいと思います。
テクニカル分析の勉強を続けています。
「できるわけがない」と初めから努力を放棄するよりも、
飽くなき可能性の追求のなかにこそ、
新しい世界の発見があると思っています。
そういった熱意で取り組んでいます。
その一方で、
「底値を測る万能な指標は存在しない」
と冷静に認識している、もう一人の私がいることも事実です。
だからこそ、
ひとつの指標に依存せず、いくつかの指標を組み合わせながら、
底値のタイミングを探っていくことが大切だと考えています。
当ブログで、「ペリドットウェーブ」と「マリアRCI」を組み合わせているのも、
それぞれの指標が決して万能ではないことを承知しているからです。
そして、現状が決して完璧ではないこともわかっていますので、
底値判定の精度を高めるため、さらに努力を続けていく所存です。
今回は、前回紹介させていただいた「ペリドットウェーブ」について、
万能ではないことを説明したいと思っています。
そうすることが、公平な態度だと考えるからです。
それでは早速、
ペリドットウェーブがうまく機能しなかった事例を、
ふたつ紹介させていただきます。
①リーマンショック(2008年11月21日に底値)
②クリスマスショック(2018年12月24日に底値)