【あらすじ】
2022年8月28日(日)、物語の主人公エディ王子は、
米国株投資の基本方針「令和式目 ver.3.2」を制定した。改訂のポイントは、
運用戦術におけるリバランスの算出基準の変更。これにより、パフォーマンスの向上を図る。
米国株投資の基本方針【令和式目 ver.3.2】
今回制定した【令和式目 ver.3.2】は、
底値と天井でリバランスすることを目指す【令和式目 ver.3.1】について、
さらに進化発展させたものです。
パフォーマンスの向上を図る目的で、
運用戦術におけるリバランスの算出基準を変更しました。
変更点を中心に、詳しく説明させていただきます。
第一条:運用目的
第一条:運用目的
米国株投資による資産形成を図り、人生百年時代を豊かに生き抜くこと
令和式目の初版以来、一貫した目的となっています。
第二条:運用目標
第二条:運用目標
宿敵「神聖アケルナル帝国」の採用指数、S&P500【SPX】を上回るリターンを目指すこと
令和式目の初版以来、一貫した目標となっています。
第三条:運用対象
第三条:運用対象
S&P500ブル3倍ETF【SPXL】
S&P500【SPX】に勝つために、レバレッジETFを使います。
レバレッジ、つまり「てこの原理」を利用して、資産を大きく増やしていきます。
運用対象は、S&P500ブル3倍ETF【SPXL】です。
S&P500【SPX】を基準として、
日々の値動きの3倍になるレバレッジETFです。
例えば、一日で【SPX】が「1%」上がれば、【SPXL】は「3%」上がります。
これを「増価」といいます。
反対に、一日で【SPX】が「1%」下がれば、【SPXL】は「3%」下がります。
これを「減価」といいます。
てこの原理が働いて、上下の振幅が大きくなることがわかります。
注意点としては、レバレッジETFは、いわゆる「レンジ相場」に弱い。
上がったり下がったりが連続する場面では、少しずつ値下がりしていきます。
この現象を「逓減(ていげん)」といいます。
このように、レバレッジETFには「増価」「減価」「逓減」という、
三大特性があります。
レバレッジETFの特性を理解して、賢く資産を増やしていくことが大切です。
第四条:運用戦略
第四条:運用戦略
レバレッジETFのリスク管理を目的として、ポートフォリオのリバランスを重視する
レバレッジETFを運用する上で、最大の敵は感情です。
てこの原理で激しく上下に変動する相場を見ていると、
激しい感情が沸き起こるのは自然なこと。
ややもすると、
下落の恐怖に駆られて底値で売ってしまう。
上昇に慢心して天井で買ってしまう。
このように、感情に任せた売買は大きな危険を伴います。
衝動的な取引を繰り返した結果、
資産を失ってしまうような失敗は、なんとしても防がなければなりません。
そこで、リスク管理という視点が求められます。
リスク管理とは、増価・減価・逓減というレバレッジETFの特性を、
理性をもって使いこなすこと。
そこで私は、ポートフォリオをリバランスすることが適切だと考えます。
相場変動に応じて、配分比率を調整する仕組みを作るのです。
そこに感情の入り込む余地はありません。
どんなときも粛々と投資を続けることができます。
これにより、衝動的な取引を防ぐことができ、
長期的な資産運用が可能になると考えます。
リバランスこそ、私の運用戦略の核心といえます。
第五条:運用戦術
第五条:運用戦術
底値と天井でリバランスすることを目指す
私たちは「底値と天井でリバランス」することを目指します。
この基本理念は変わりません。
リバランスを実施するにあたり、
下記二段階のステップを踏むようにしています。
① “When to Rebalance”
リバランスのタイミング判定は、【SPXL】マリアRCIを使用する
② “How to Rebalance”
リバランスの売買算出は、【SPXL】ドローダウンを使用する
今回の改訂は、後者②の算出基準の変更となります。
これにより、パフォーマンスの向上を図ることにしました。
第五条:運用戦術
① “When to Rebalance”
リバランスのタイミング判定は、【SPXL】マリアRCIを使用する
リバランスは、底値と天井を狙って、
できるだけ少ない回数で、効率よく済ませるのが理想です。
そのためにはツールが必要です。
リバランスのタイミング判定に使うツールが、
マリアRCIと呼ばれるテクニカル指標です。
マリアRCIが上記の判定基準表の条件に達すると、
アラームが発動される仕組みです。
これがリバランスのタイミングを知らせてくれます。
リバランスは、アラーム発動の翌営業日に実施します。
時間的余裕がありますので、
売買算出の時間を確保でき、落ち着いて取引に臨むことができます。
ここで、マリアRCIについて、詳細を説明させていただきます。
そもそもRCIとは、「Rank Correlation Index」の略称です。
日本語で「順位相関指数」と訳され、
相場の「過熱感」を計測するテクニカル指標です。
RCIの一般的な使用法としては、
上限値「+100%」に近づくほど(通常「+80%以上」で)「買われ過ぎ」と判断し、
下限値「-100%」に近づくほど(通常「-80%以下」で)「売られ過ぎ」と判断します。
RCIを算出するためには、
直近何日間の過熱感を調べるのか、日数を設定する必要があります。
この設定値を「パラメーター」と呼びます。
パラメーターは通常二種類以上使われます。
算出されたRCIの組み合わせを見て、総合的に過熱感を判断します。
複数のRCIの組み合わせ(複数の線)をひとつ(単独の線)に束ねたものが、
「マリアRCI」です。
当ブログ独自のテクニカル指標となります。
【SPXL】の過熱感を調べていることから、
頭にティッカーを付け、【SPXL】マリアRCIと称しています。
なお、パラメーターの内訳については、機密保持のため非公開としております。
第五条:運用戦術
② “How to Rebalance”
リバランスの売買算出は、【SPXL】ドローダウンを使用する
また、一回当たりのリバランスは、調整株数に遅行倍率「0.2倍」を乗じた株数を上限とする
当ブログにおいては、【SPXL】の下落率を見ています。
そのため、頭にティッカーを付け、【SPXL】ドローダウンと称しています。
式で表すと、「ドローダウン = 日次安値 / 日次高値更新値」となります。
【SPXL】が下落すればするほど、【SPXL】の保有比率を高めていきます。
このコンセプトを維持しつつ、配分比率の調整について、
従来の「一次関数的な配分調整」から、
「二次関数的な配分調整」へ変更しました。
比較のために、まず、改訂前【令和式目 ver.3.1】の算出基準を示します。
調整株数に遅行倍率「0.2倍」を乗じた株数を上限とします。
背景を説明します。
アラーム発動が連続した場合、
トータルで見たリバランスの規模が、
初回リバランスに偏る(大きく影響を受ける)事象が発生します。
これを防ぐ目的で、
一回当たりのリバランスを、敢えて少なく抑えることにしました。
本来調整すべき株数の「0.2倍」の株数だけに抑えるのです。
意図的にリバランスを遅らせるという意味で、
「遅行倍率」という表現を用いています。
よって今後、アラーム発動時は、
この遅行倍率を加味した株数で表示することにいたします。
ここまで述べた算出基準の変更について、
有効性を検証するため、バックテストを実施しました。
まず、改訂前【令和式目 ver.3.1】のバックテストを示します。
コロナショックを経て、2022年7月29日に至るまで、
資産がどれだけ増加したかを比較したものです。
【SPX】と【SPXL】は、
起点のタイミングでフルインベストメント、以降放置と想定。
一方【薔薇の艦隊】は、
先に述べた基準に従い、リバランスを実施した結果となります。
手数料・税金は考慮していませんが、
【薔薇の艦隊】が結果的に最上位のパフォーマンスを示しています。
次に、改訂後【令和式目 ver.3.2】のバックテストを示します。
有効性検証の結果、
パフォーマンスを示す「資産増加倍率」について、
改訂前の「1.394 倍」から、
改訂後の「1.788 倍」へ顕著な改善が確認できました。
第六条:ポートフォリオ
第六条:ポートフォリオ
【SPXL】と買付余力から構成されるポートフォリオについて、これを【薔薇の艦隊】と命名する
【薔薇の艦隊】のポートフォリオはシンプルです。
【SPXL】と現金(買付余力)から成ります。
リバランスの特性を考慮して、
現金(買付余力)をポートフォリオに含めています。
第七条:評価方法
第七条:評価方法
資産増加倍率の比較に基づき、パフォーマンス評価を実施する①資産増加倍率の算出方法
資産増加倍率=口座時価 / 口座簿価(米ドル)(単位:倍)
口座時価=評価額+買付可能額(米ドル)
口座簿価=口座入金額(米ドル)②資産増加倍率の比較対象
1)【SPX】フルインベストメント
2)【SPXL】フルインベストメント
3)【薔薇の艦隊】
資産運用の連続性を尊重する観点から、
資産増加倍率の評価開始の起点は、従来通り2021年9月7日とします。
これは「白露の出陣」と呼ばれる【SPXL】初回買付の実施日です。
これを起点として評価を続けていきます。
第八条:運用期間
第八条:運用期間
2022年8月28日から2032年8月27日までの10年間
いつも応援ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。