【あらすじ】
2022年8月1日(月)、物語の主人公エディ王子は、
米国株投資の基本方針「令和式目 ver.3.1」を制定した。改訂のポイントは、運用戦術の変更。
今後は、底値と天井でリバランスすることを目指す。
米国株投資の基本方針【令和式目 ver.3.1】
今回制定した【令和式目 ver.3.1】は、
リバランスを重視する【令和式目 ver.3.0】を進化発展させたものです。
今後は、底値と天井でリバランスすることを目指します。
令和式目の各項目について、
変更点を中心に詳しく説明させていただきます。
第一条:運用目的
第一条:運用目的
米国株投資による資産形成を図り、人生百年時代を豊かに生き抜くこと
第二条:運用目標
第二条:運用目標
宿敵「神聖アケルナル帝国」の採用指数、S&P500【SPX】を上回るリターンを目指すこと
第三条:運用対象
第三条:運用対象
S&P500ブル3倍ETF【SPXL】
S&P500【SPX】に勝つために、レバレッジETFを使います。
レバレッジ、
つまり「てこの原理」を利用して、資産を大きく増やしていきます。
運用対象は、S&P500ブル3倍ETF【SPXL】です。
S&P500【SPX】を基準として、日々の値動きの3倍になるレバレッジETFです。
例えば、一日で【SPX】が「1%」上がれば、【SPXL】は「3%」上がります。
これを「増価」といいます。
反対に、一日で【SPX】が「1%」下がれば、【SPXL】は「3%」下がります。
これを「減価」といいます。
てこの原理が働いて、上下の振幅が大きくなることがわかります。
注意点としては、レバレッジETFは、いわゆる「レンジ相場」に弱い。
上がったり下がったりが連続する場面では、少しずつ値下がりしていきます。
この現象を「逓減(ていげん)」といいます。
このように、レバレッジETFには「増価」「減価」「逓減」という、
三大特性があります。
レバレッジETFの特性を理解して、賢く資産を増やしていくことが大切です。
第四条:運用戦略
第四条:運用戦略
レバレッジETFのリスク管理を目的として、ポートフォリオのリバランスを重視する
レバレッジETFを運用する上で、最大の敵は感情です。
てこの原理で激しく上下に変動する相場を見ていると、
激しい感情が沸き起こるのは自然なこと。
ややもすると、
下落の恐怖に駆られて底値で売ってしまう。
上昇に慢心して天井で買ってしまう。
このように、感情に任せた売買は大きな危険を伴います。
衝動的な取引を繰り返した結果、
資産を失ってしまうような失敗は、なんとしても防がなければなりません。
そこで、リスク管理という視点が求められます。
リスク管理とは、
増価・減価・逓減というレバレッジETFの特性を、
理性をもって使いこなすこと。
そこで私は、ポートフォリオをリバランスすることが適切だと考えます。
相場変動に応じて、配分比率を調整する仕組みを作るのです。
そこに感情の入り込む余地はありません。
どんなときも粛々と投資を続けることができます。
これにより、衝動的な取引を防ぐことができ、
長期的な資産運用が可能になると考えます。
リバランスこそ、私の運用戦略の核心といえます。
第五条:運用戦術
第五条:運用戦術
底値と天井でリバランスすることを目指す
従来は「底値でリバランス」することを目指していました。
今後は「底値と天井でリバランス」することを目指します。
狙いは、防御力の強化にあります。
下落相場(ベアマーケット)を活かす運用を考察しました。
コンセプトは、
いわゆる「デッド・キャット・バウンス」を利用して、
利益確定(損失抑制)の機会を増やすことにしました。
第五条:運用戦術
① “When to Rebalance”
リバランスのタイミング判定は、【SPXL】マリアRCIを使用する
できるだけ少ない回数で、効率よく済ませるのが理想です。
そのためにはツールが必要です。
リバランスのタイミング判定に使うツールが、
マリアRCIと呼ばれるテクニカル指標です。
マリアRCIが上記の判定基準表の条件に達すると、
アラームが発動される仕組みです。
これがリバランスのタイミングを知らせてくれます。
リバランスは、アラーム発動の翌営業日に実施します。
時間的余裕がありますので、
売買算出の時間を確保でき、落ち着いて取引に臨むことができます。
ここで、マリアRCIについて、詳細を説明させていただきます。
そもそもRCIとは、「Rank Correlation Index」の略称です。
日本語で「順位相関指数」と訳され、
相場の「過熱感」を計測するテクニカル指標です。
RCIの一般的な使用法としては、
上限値「+100%」に近づくほど(通常「+80%以上」で)「買われ過ぎ」と判断し、
下限値「-100%」に近づくほど(通常「-80%以下」で)「売られ過ぎ」と判断します。
RCIを算出するためには、
直近何日間の過熱感を調べるのか、日数を設定する必要があります。
この設定値を「パラメーター」と呼びます。
パラメーターは通常二種類以上使われます。
算出されたRCIの組み合わせを見て、総合的に過熱感を判断します。
複数のRCIの組み合わせ(複数の線)をひとつ(単独の線)に束ねたものが、
「マリアRCI」です。当ブログ独自のテクニカル指標となります。
【SPXL】の過熱感を調べていることから、
頭にティッカーを付け、【SPXL】マリアRCIと称しています。
これまでは、
マリアRCIのパラメーターとして、三種類を用いてきました。
具体的には、「直近5日間、10日間、20日間」を用いてきました。
これら三種類をひとつに束ねることから、
マリアRCIにおいては、従来、エクセル関数の「SUM」関数を用いて、
範囲を「-300%から+300%まで」の表記とし、
「-240%以下」で「売られ過ぎ」とみなし、底値買いの好機としてきました。
今回の改訂で、
底値と天井でリバランスすることを目指すことになり、
パラメーターの最適化を図りました。
これに伴い、マリアRCIの範囲を、
「-100%から+100%まで」の表記に統一することにしました。
エクセル関数でいうところの、
「SUM」関数から「AVERAGE」関数への変更となります。
なお、機密保持のため、
今回の改訂以降、最適化されたパラメーターについては、
その内訳を非公開とさせていただきます。
あらかじめご了承ください。
第五条:運用戦術
② “How to Rebalance”
リバランスの売買算出は、【SPXL】ドローダウンを使用する
当ブログにおいては、【SPXL】の下落率を見ています。
そのため、頭にティッカーを付け、【SPXL】ドローダウンと称しています。
式で表すと、
「ドローダウン = 日次安値 / 日次高値更新値」となります。
【SPXL】保有比率は、ポートフォリオの60%以上を維持します。
【SPXL】が下落すればするほど、【SPXL】の保有比率を高めていきます。
上記の算出基準表は、具体的な数値目標を示しています。
この数値目標に合致するように、実際の配分比率を調整していきます。
底値と天井のリバランスを繰り返すことにより、
利益確定(損失抑制)の機会を増やすことができます。
底値と天井のリバランスについて、
有効性を確認する目的で、バックテストを実施しました。
起点は2020年1月2日とし、
コロナショックを経て、2022年7月29日に至るまで、
資産がどれだけ増加したかを検証しました。
下記のグラフは、
S&P500指数【SPX】とレバレッジETF【SPXL】、
そして【薔薇の艦隊】の推移比較です。
【SPX】と【SPXL】は、
起点のタイミングでフルインベストメント、以降放置と想定。
一方【薔薇の艦隊】は、
先に述べた基準に従い、リバランスを実施した結果となります。
手数料・税金は考慮していませんが、
三者のなかで、
【薔薇の艦隊】が最も優れたパフォーマンスを示していることがわかります。
底値と天井のリバランスが、
パフォーマンスの向上に有効に機能していることが確認できました。
第六条:ポートフォリオ
第六条:ポートフォリオ
【SPXL】と買付余力から構成されるポートフォリオについて、これを【薔薇の艦隊】と命名する
【薔薇の艦隊】のポートフォリオはシンプルです。
【SPXL】と現金(買付余力)から成ります。
リバランスの特性を考慮して、
現金(買付余力)をポートフォリオに含めています。
第七条:評価方法
第七条:評価方法
資産増加倍率の比較に基づき、パフォーマンス評価を実施する①資産増加倍率の算出方法
資産増加倍率=口座時価 / 口座簿価(米ドル)(単位:倍)
口座時価=評価額+買付可能額(米ドル)
口座簿価=口座入金額(米ドル)②資産増加倍率の比較対象
1)【SPX】フルインベストメント
2)【SPXL】フルインベストメント
3)【薔薇の艦隊】
資産運用の連続性を尊重する観点から、
資産増加倍率の評価開始の起点は、従来通り2021年9月7日とします。
これは「白露の出陣」と呼ばれる【SPXL】初回買付の実施日です。
これを起点として評価を続けていきます。
第八条:運用期間
第八条:運用期間
2022年8月1日から2032年7月31日までの10年間
いつも応援ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。