

米国株投資の基本方針【令和式目 ver.3.7】

今回制定した【令和式目 ver.3.7】は、
これまでに得られた知見を活かし、パフォーマンスの最大化を狙うものです。

【変更点】売付後【SPXL】保有比率を90%から75%へ変更

これがリバランスの基本です。
買うときよりも売るときのほうが難しく、
手持ちの保有株をどれだけ売るのが適切か、
判断に迷うのが普通だと思います。
なぜなら、売った後、さらに相場が上昇した場合、
もったいないことをした!
と売ってしまったことを後悔するわけですし、
反対に、相場が下落した場合、
あのときもっと売っておけばよかった!
とこれまた後悔してしまうからです。
未来の相場は神のみぞ知る世界ですので、
どれだけ売るのが正解か?
どれだけ手元に保有株を残しておくべきか?
という問いに答えることはそもそも不可能です。
しかし、今回あらためて過去の相場を振り返ってみて、
相場が上昇しても下落しても、
どちらの場合も(そこそこ)納得できる、
汎用性の高い売り方ができるのではないか?と感じました。
結論から言いますと、
従来、保有株(私の場合はレバレッジETF【SPXL】)を10%売り、
90%残す(=売付後の保有比率90%)としていた運用を、
今後は、25%売り、
75%残す(=売付後の保有比率75%)運用へと変更することに決めました。
●厳密に言いますと、
ポートフォリオ全体の25%相当分を売り、
75%相当分を売らずに残すという意味になります。
決定に至った経緯

その両方の中庸を取るために、
2種類の検証期間を設定してみました。
期初が違います。
ひとつは、
レバレッジETF【SPXL】が取り扱いを開始してからしばらくたった、
2009年1月20日からスタート。
もうひとつは、
コロナショック直前の2020年1月2日からスタートという設定です。
前者を「検証期間①」とし、
後者を「検証期間②」と呼ぶことにします。
なお、期間の終わりは両方とも、
2025年5月9日をゴールとしています。
それぞれの検証期間について、
売付後の【SPXL】保有比率を色々と変えてみた場合の
パフォーマンスの違いを調べてみました。
パフォーマンスを示す指標は、
普段の戦況報告でおなじみの「資産増加倍率」とします。
これは時価が簿価の何倍に増えたかを示す指標です。
【検証期間①】保有比率75%がベスト


すると、保有比率を75%にしたときが、パフォーマンスが最も良い、
という結果になりました。
相場は総じて上昇基調でしたので、
売ったら後悔していたパターンです。
ただしそうは言っても、
長期のレバレッジ保有は逓減が激しいため、
まったく売らないよりかは、
相場が過熱したときに一定程度売っておくのが賢明です。
この検証期間の場合は、
相場が過熱したときに25%売って買付余力を作っておき、
75%は売らずに残しておくのがベストと判明しました。
25%の買付余力は暴落時の備えになります。
【検証期間②】保有比率10%がベスト


その後の波乱万丈(大きなボラティリティ)もあって、
保有比率10%がベストという結果となりました。
つまり、限りなくレンジ相場に近い上昇相場においては、
相場が過熱しているときにできるだけ多く売ることで、
買付余力を潤沢に蓄えておき、
暴落したときにできるだけ多く買うのが得策、
という至極当然の検証結果になりました。
どんなパターンにも対応できるよう、売付後の保有比率は75%にしておこう

未来の相場は神のみぞ知る世界ですから、
ドンピシャで当てることは不可能です。
しかし、相場が上がっても下がっても、
ボラが激しくとも穏やかでも、
どんなパターンにも対応できるよう、
あらかじめ備えておくことが大切です。
従来の令和式目3.6では、
売付後の【SPXL】保有比率を90%と設定していましたので、
検証期間②のようなボラの激しい相場環境では、
機会損失が大きいことがわかりました。
山高ければ谷深し。
ボラの激しさを逆手に取り、リバランス運用で利益に変える。
そこで、売付後の【SPXL】保有比率を75%まで引き下げることが、
総合的に見て妥当だと判断しました。
シミュレーションの結果

検証期間①と②でパフォーマンスがどれだけ良くなったか、
シミュレーションしてみました。
パフォーマンスは資産増加倍率で示します。
【検証期間①】資産増加倍率 66.796倍から69.083倍へ改善


【検証期間②】資産増加倍率 2.388倍から2.980倍へ改善


これからもよろしくお願いします!

どんな状況に至っても、今の状況を客観視できる余裕が生まれるので、
感情に流されるリスクが減ります。
これからもより良い運用方法を模索していきたいと考えていますので、
薔薇の艦隊への応援、よろしくお願いいたします。

今後ともよろしくお願いいたします。
