予言の自己成就
バフェット太郎さんはレバナス批判の急先鋒として知られる。
過激に恐怖を煽る意図は何なのか?
それは「予言の自己成就」にあるとみている。
すなわち、恐怖を煽ることにより、
バフェット太郎さんの主張を読者に信じ込ませ、
予言通りに行動するように仕向けているのだ。
予言通りの行動とは、
バフェット太郎さんの保有銘柄「バフェット太郎10種」を、
読者に買わせること。
買いが集まれば株価が上がる。
株価が上がれば、
バフェット太郎さんの主張が正しかったことになる。
つまり、一種の催眠術のようなものだ。
恐怖を煽り、信じ込ませるには根拠が必要
恐怖を煽り、信じ込ませるには根拠が必要だ。
バフェット太郎さんは、
いかにレバナスが「ダメダメ」で、
バフェット太郎10種がいかに「イケている」かを、
下記のグラフで示した。
レバナスなんかやめてバリュー株投資をはじめなさい、は正しいか?
年初来の騰落率を比較して、
バフェット太郎10種が優れていることを証明した。
では、バフェット太郎10種を含む「バリュー株」は、
これから購入を始めるのに適切なのか?
適切だとするなら、その根拠は何か?
バフェット太郎さんはこの問いに答える責任がある。
年初来のたった1ヶ月のトレンドだけで、
読者に購入を決断させるには、
根拠として弱すぎるからだ。
「レバナスなんかやめてバリュー株投資をはじめなさい」
バフェット太郎さんの主張は、
いわゆる「我田引水」を目的とした、
お粗末な論理構成と断定せざるを得ない。
恐怖を煽ってスイッチを促す態度に、
嫌悪感を抱く読者もいる。
私はバフェット太郎さんを好きでも嫌いでもないが、
「自己顕示欲の強い扇動者」という印象を受ける。
そこまでしてアフィリエイト収入が欲しいのか、
その動機のほうに興味がある。
直近5年のパフォーマンスを見ると、SP500をアウトパフォームしているのは、10種のなかで2種だけ
バフェット太郎10種、直近5年のパフォーマンスを調べてみた。
SP500(S&P500指数)をアウトパフォームしているのは、
10種のうち2種だけだと判明した。
その2種とは、
ウォルマート【WMT】とマクドナルド【MCD】である。
下記のグラフ、
10種を一度に表示すると煩雑なので、
半分の5種ずつに分けて表示した。
橙(オレンジ)は、SP500のチャートを示している。
これがベンチマーク(評価基準)となる。
このベンチマークを上回っていればアウトパフォーム、
下回っていればアンダーパフォームということになる。
【バフェット太郎10種のうち5種 直近5年のパフォーマンス】
【バフェット太郎10種のうち残り5種 直近5年のパフォーマンス】
そうなると、
ウォルマート【WMT】とマクドナルド【MCD】は、
今後の金利情勢の変化に影響を受けにくい銘柄といえるのか?
軽々に断定はできまい。
また、会社を取り巻く事業環境の変化は、
財務諸表だけで展望できるものではない。
非財務情報にも精通する必要があり、
個人投資家が情報を入手するには限界があることから、
投資対象としての個別株選定は困難を極める。
私にはそれが事実上不可能であることを悟った。
だから私は、個別株投資に見切りをつけ、
インデックス・レバレッジ投資に専念することに決めたのだ。
これからバリュー株が優位になるという根拠を示すべき
直近1ヶ月のトレンドだけを見て、
「はい、そうですか」と、
バリュー株にスイッチするのは、
安直に過ぎるだろう。
バフェット太郎さんは、
個人投資家の注目を集めるインフルエンサーの一人なのだから、
これからバリュー株が優位になるという根拠を示すべきである。
バフェット太郎さんの責任ある行動を期待する。