ネクステラ・エナジー【NEE】を独自基準で銘柄格付します。
【データソース】株価推移は Bloomberg、財務推移は Morningstar です。
Ⅰ)株価推移 直近五年 ※橙はS&P500指数ETF【IVV】
Ⅱ)財務推移 直近五年
Ⅲ)審査
①【株価推移】
直近五年でS&P500指数をアウトパフォーム
※最新終値ベース
→該当: 加点あり(1点)
②【売上高】
直近五年で一貫して増加
→非該当: 加点なし(0点)
③【フリーキャッシュフロー】
直近五年で一貫して増加
→非該当: 加点なし(0点)
④【配当総額】
直近五年で一貫して有配かつ増配
※増配は一株ベースではなく総額ベース
→該当: 加点あり(1点)
⑤【フリーキャッシュフロー / 売上高】
直近五年で一貫して20%以上を維持
→非該当: 加点なし(0点)
電力業界同業他社の配当利回りが、
軒並み 4%台と高配当を実現しているのに対し、
今回紹介するネクステラ・エナジー【NEE】は、
配当利回り 2.16%と、若干見劣りする。
なぜか?
それは、同社の株価が急上昇しているからだ。
電力会社を始めとする公益銘柄は、高配当と引き換えに、
株価低迷の憂き目を見ることが多いものだ。
しかし、ネクステラ・エナジー【NEE】は例外的存在。
増配を上回るスピードで株価が上昇している。
結果、相対的に配当利回りが低く見えるというわけだ。
株価推移において、
S&P500指数をこれだけ大幅にアウトパフォームする公益銘柄は珍しい。
一方、財務推移を見てみると、配当支払を毎年増加させている。
しかし、私がネクステラ・エナジー【NEE】に大いなる懸念を感じるのは、
配当原資とすべきフリーキャッシュフローの減少である。
「配当の持続可能性」に問題があると指摘せざるを得ない。
現状、起債と増資で乗り切っている形だが、
いつまでも続けられるものではあるまい。
財務健全性という観点から見ると、
体力が弱まっていることは明らかで、
外からの栄養ドリンクで凌いでいるようなものだ。
私なら投資しない。
もともと財務が健全であるときでさえ、
毎年設備投資の莫大な費用負担がのしかかる電力業界は、
長期的な事業継続に大きなリスクを内包している。
まして、原子力発電の廃炉費用のことを考えると、
なおさら危険で、とても手を出す気にはなれない。
Ⅳ)格付 ※最高評価は五つ星。最低評価は星なし。
投資決定は自己責任でお願いいたします。
そして、薔薇の艦隊は、必ず百年戦争(人生百年時代)に勝利する。
銘柄格付を通して、前途有望な米国株銘柄を探求しよう!