今回は「ちゃぶ台返し」とも取れる話題です。
個別株としてビザ【V】やマスターカード【MA】を底値買いするよりも、
これらを含むレバレッジETF【TECL】を買った方が賢明ではないか、
という話をします。
Ⅰ)レバレッジETF【TECL】の構成比率
【TECL】というのは、
アメリカの情報技術セクターに連動するレバレッジETFのことね。
クレカショックで大幅下落中のビザ【V】やマスターカード【MA】も、
【TECL】の主要構成銘柄として組み入れられている。
2021年11月22日(月)終値現在、
【TECL】の構成比率は次のようになっている。
およそ四分の一を占めてる。
この上位二社の動向次第といった感じのETFね。
ビザ【V】は第四位で1.99%を占めていて、
マスターカード【MA】は第七位で1.63%。
主要構成銘柄とはいえ、全体への影響は限定的と言えそうね。
底値から反転上昇すれば、【TECL】のパフォーマンスに大きく貢献できる。
逆にこのまま長期低迷しても、【TECL】全体に大して影響はない。
ちょうどいい構成比率だと思わないか?
Ⅱ)直近一年のパフォーマンス
橙: 株価指数S&P500【SPX】=ETF【VOO】や【IVV】と同等
青: 株価指数ナスダック100【NDX】=ETF【QQQ】と同等
赤: S&P500指数レバレッジ3倍ETF【SPXL】
ミントグリーン: ナスダック100指数レバレッジ3倍ETF【TQQQ】
黄: ITセクターレバレッジ3倍ETF【TECL】
紫: ビザ【V】
緑: マスターカード【MA】
反転上昇に期待する戦略もいいが、
長期低迷から抜け出せない可能性を考えると、
個別株投資ではリスクが大きい。
ならば、これらを主要構成銘柄として含む【TECL】を買付するのが、
現時点で賢明な戦略だと考える。
上位二社のマイクロソフト【MSFT】とアップル【AAPL】の動向次第、
という側面もあるが、
複数銘柄に分散投資していることから、
個別株投資の致命的失敗を防ぐことができる。
さらにレバレッジを掛けることによって、
長期的に大きなパフォーマンスを期待できる。
つまり、個々の事情で長期低迷から抜け出せない銘柄が必ず一定数存在する。
「この銘柄に限って」というのは、楽観的願望に過ぎないと思う。
今日までは問題なくても、明日以降どうなっているかはわからない。
買いたいと思える銘柄は、高収益であったり、
知名度が高く人気があるブランドだったり、
好条件が魅力だからこそ、ぜひ買いたいと思うわけだが、
そういった前提が崩れてしまう可能性は考慮に入れておきたい。
そういう意味からすると、個別株投資というのは、
事業環境の変化(特に悪化)に対応しにくい、
難しい投資手法とも言えるのではないだろうか。
ある程度は塩漬けで我慢できても、
いよいよ本当に危ないと思ったら、売って逃げるしかないからだ。
往々にして、そうなったときには損失確定の売却となることが多い。
それでは何のための投資なのか、という話だ。
リスク分散のためには、複数銘柄にまたがった投資手法が適切だ。
株価指数連動型でもいい、セクター型でもいい、
とにかく複数の銘柄でリスク分散を図ることが大切だ。
そのために、株価上昇の勢いのある個別株に比べ、
パフォーマンスが多少劣後することになっても、それはやむを得ないだろう。