BAE システムズ【LSE: BA】を独自基準で銘柄格付します。
【データソース】株価推移は Bloomberg、財務推移は Morningstar です。
Ⅰ)株価推移 直近五年 ※橙はS&P500指数ETF【IVV】
Ⅱ)財務推移 直近五年
Ⅲ)審査
①【株価推移】
直近五年でS&P500指数をアウトパフォーム
※最新終値ベース
→非該当: 加点なし(0点)
②【売上高】
直近五年で一貫して増加
→非該当: 加点なし(0点)
③【フリーキャッシュフロー】
直近五年で一貫して増加
→非該当: 加点なし(0点)
④【配当総額】
直近五年で一貫して有配かつ増配
※増配は一株ベースではなく総額ベース
→該当: 加点あり(1点)
⑤【フリーキャッシュフロー / 売上高】
直近五年で一貫して20%以上を維持
→非該当: 加点なし(0点)
BAE システムズ【LSE: BA】は、英国の軍事企業だ。
もともとは、英国の国営企業「ブリティッシュ・エアロスペース」であった。
1985年、「鉄の女」サッチャー首相の指導力で民営化された。
1999年、ブリティッシュ・エアロスペースと、
マルコーニ・エレクトロニック・システムズの合併により、
「BAE システムズ」が設立された。
同社の公式ウェブサイトによると、
全世界、85,800名の従業員のうち、
英国に34,100名、
米国に30,500名、
中東サウジアラビアに6,300名、
オーストラリアに4,100名を重点配置している。
欧州最大の軍事企業だけに、
米国と中東へのプレゼンスを重視していることがわかる。
オーストラリアは英連邦(コモンウェルス)の構成国であることから、
オーストラリアを拠点に、アジア太平洋地域ににらみを利かせる意味があろう。
英国と言えば、サッチャーが取り組んだ「英国病」然り、
現在の「EU離脱問題」然り、経済の混迷に関する話題に事欠かない。
株価を大統領の通信簿とする米国とは異なる国柄だ。
BAE システムズの財務推移をみると、
成長への一貫性が感じられず、不安定な印象を受ける。
唯一、配当総額が増加を続けており、
株主還元の意思が確認できることが救いである。
しかし、配当の原資とすべきフリーキャッシュフローが極めて心もとないことから、
配当目的の長期保有には不適と判断する。
なお、ロンドン証券取引所(LSE)に上場している英国企業のため、
財務諸表はイギリスポンド「GBP」だ。
同社のIRは、下記ウェブサイトを御確認いただきたい。
Ⅳ)格付 ※最高評価は五つ星。最低評価は星なし。
投資決定は自己責任でお願いいたします。
そして、薔薇の艦隊は、必ず百年戦争(人生百年時代)に勝利する。
銘柄格付を通して、前途有望な米国株銘柄を探求しよう!
※今回は、米国株ではなく、欧州株を取り上げます。